米国中間選挙への「ロシア介入」に強まる懸念

執筆者:足立正彦2018年2月28日
プーチン大統領自身は「我関せず」と素知らぬふうだが……(C)AFP=時事

 

【ワシントン発】 米国において今年最も注目される政治イベントは、11月6日に投票が行われる中間選挙である。上院議員(定数100名)の約3分の1に相当する33議席とミネソタ州選出上院議員補欠選挙、下院議員(定数435名)の全議席が改選の対象となる。また、36州において州知事選挙が行われ、多くの州で州議会選挙も同時に実施されることになっている。有権者はトランプ政権発足後初めてトランプ政権1期目4年の前半2年間の業績について評価し、審判を下すことになる。

 中間選挙の結果、与党・共和党は上下両院ともに引き続き多数党の立場を維持できるのか、あるいは野党・民主党が上下両院、またはいずれかで多数党の立場を奪還できるのかは、2019年1月から召集される第116議会(~2021年1月)におけるトランプ政権の後半2年間の政権運営にも非常に大きな影響を及ぼすことになるために、大変注目される。

明らかになったロシアの工作内容

 共和、民主両党のそれぞれの予備選挙は、早い下院選挙区では3月から実施されることになっている。

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