ニコラス・マデゥロ大統領も「経済崩壊」にはまったく有効な手立てを打ち出せていない(C)EPA=時事

 

 地理的に遠いこともあり、日本ではアフリカや中南米の石油事情については報道されることが少ない。だが、石油市場に影響を与えるような出来事が頻繁に起こっている。

 たとえば、リビアでは国内情勢が不安定で、最近東部の輸出港で「フォースマジュール(不可抗力)」が宣言され、輸出量が減少している(『Bloomberg』2018年2月25日「Libya oil field’s halt disrupt crude export from key port」)。

 またベネズエラでは、原油生産・製油現場の従業員たちも資機材が手当できないことに加えて食糧確保に困窮しており、「飢え」が原油・石油製品生産に支障を来たしていると伝えられている(『Financial Post』2018年2月23日「’We are dying’:Venezuela’s oil workers have become so hungry they are too weak to do their jobs」)。

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