春節を前にしたブルネイの華字紙『今日の汶莱(ブルネイ)』 (筆者撮影、以下同)

 

 今年の春節(2月16日)の三が日をブルネイで過ごした。正式国名は「ブルネイ・ダルサラーム」である

 シンガポールのチャンギ空港を発ったのが春節大晦日に当たる2月15日夜9時過ぎ。ブルネイの首都・バンダル・スリ・ブガワンの国際空港に着いたのは11時半を過ぎていた。空港ロビーを出る頃には日付が変わり、春節の元旦となっていた。ボーン、ボーンという音に少し遅れ、前方に広がる漆黒の闇空に新年を祝う花火が次々に打ち上がる。迎えの車の運転手に中国語で「恭喜発財(コンシーファーツァイ)」と声を掛けると、あまり喜んだ風ではない。そこで広東語で「恭喜発財(コンヘイファッチョイ)」と切り替えると、喜色満面に広東語で返して来て会話が弾んだ。聞くところでは、彼の父親が広東省出身だという。

 選んだホテルは「ザ・エンパイヤ」。さすがに世界中でドバイとここの2カ所しかない7つ星ホテルだけあって超豪華。廊下は広く、天井は高く、調度もステキだ。そのうえ、ベランダ付きの部屋から南シナ海が一望できる。広大な敷地内にはゴルフ場、映画館、中華レストラン、テニスコートなどがあり、常にカートが周回し客を運んでくれる。

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