読者コメントへの「回答」に代えて

執筆者:樋泉克夫2018年3月14日
「南シナ海の覇権確保」と「一帯一路の拡大」を狙ってブルネイに食い込む中国だが……(左がボルキア国王)(C)AFP=時事

 

 拙稿「中国『一帯一路』ブルネイ『石油依存』で絡み合う『思惑』」(2018年3月8日)に対し、読者のみなさまから貴重なご意見をお寄せいただき深謝致します。その後に判明した点を若干記しておきますので、参考にしていただけましたら幸甚です。

(1)外国金融機関:「シティバンク」は、2014年に41年間続けた営業活動を停止し支店を閉鎖。中国銀行香港分行の支店開設から1年が過ぎた2017年末、HSBC(香港上海銀行)は撤退している。現在のところ外国銀行は中国銀行香港分行のみであり、現地ではブルネイ進出を目指す他行の名前は聞かれなかった。

(2)南シナ海クルージング:シンガポールの『聯合早報』(2月25日)は、厦門を母港としてフィリピン、マレーシア、ブルネイ、シンガポール、カンボジア、ヴェトナムと「一帯一路」沿線国を周遊するクルージング船(新浪漫号)が、3月8日から運行を開始すると報じた。現時点(3月12日)で運行が始まったか否かは未確認である。

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