シェールガス採掘のため稼働する「コンソール・エナジー」社の水平掘削機(C)AFP=時事

 

 2年ほど前、若い人たちとやっている「エネルギーと新興国」をキーワードとする勉強会で、「ちとせ研究所」の創設者CEO(最高経営責任者)の藤田朋宏氏をお招きして「藻から作った燃料で飛行機は飛ぶか」というお話をしてもらったことがある。結論は、理論的には出来ないことではないが、現時点ではエネルギー収支が合わず、経済的に実現することは困難、というものであった。

 おそらく「2020年東京オリンピック」の時に、飛行機が藻から作ったジェット燃料で国立競技場の上空を飛ぶ、という夢は実現できないのだろうな、と出席していた誰もが感じたはずだ。いや、南の国と比べると太陽の恵みに限界がある日本では、当分のあいだ前進するのも難しいだろう、と。

 ところが、である。

 保守的かつ愚直であることを誇りにしている、あのスーパーメジャーの「エクソンモービル」(以下エクソン)が乗り出してきたと『Financial Times』(FT)が報じている(「EXXON partnered biotech group confident of boom in algae fuel」東京時間3月13日23時ごろ)

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