スペイン・カタルーニャ州独立派の指導者プチデモン氏が拘束されている建物の前には、独立旗を掲げる若者が…… (C)EPA=時事 

 

 スペイン・カタルーニャ州独立派のカルレス・プチデモン前州首相が3月25日、ドイツ捜査当局に身柄を拘束された。ドイツはプチデモン氏の身柄をスペイン当局に引き渡すのか。

 ドイツはこれまで、これはスペインの内政問題であり、スペインの法律に従い処理されるべきだとし、努めて局外中立を保ってきた。それが25日を境に、一気にこの問題の渦中に引き込まれることとなった。ドイツがプチデモン氏を引き渡しても、あるいは引き渡さなくても、波紋は広がる。ドイツ政府はどう判断するのか。

 しかしそれにしても、なぜプチデモン氏は危険を顧みずドイツに入国したのか。そこに何か隠された意図があるのか。

法的根拠は欧州逮捕状

 ドイツでは、ロルフ・ミュッツェニヒSPD(社会民主党)議員副団長のように、「引き渡しには応じるべきではない。ドイツ政府は問題解決のため仲介役を果たすべきである」とする意見があり、左派党もこれに同調する。しかし大方は、これは法律問題であり政治は一歩退くべきだ、とする。つまり、本心は、できるだけかかわらないようにしたい。

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