「プチデモン引き渡し」でドイツが苦慮する「政治判断」
2018年3月30日
スペイン・カタルーニャ州独立派のカルレス・プチデモン前州首相が3月25日、ドイツ捜査当局に身柄を拘束された。ドイツはプチデモン氏の身柄をスペイン当局に引き渡すのか。
ドイツはこれまで、これはスペインの内政問題であり、スペインの法律に従い処理されるべきだとし、努めて局外中立を保ってきた。それが25日を境に、一気にこの問題の渦中に引き込まれることとなった。ドイツがプチデモン氏を引き渡しても、あるいは引き渡さなくても、波紋は広がる。ドイツ政府はどう判断するのか。
しかしそれにしても、なぜプチデモン氏は危険を顧みずドイツに入国したのか。そこに何か隠された意図があるのか。
法的根拠は欧州逮捕状
ドイツでは、ロルフ・ミュッツェニヒSPD(社会民主党)議員副団長のように、「引き渡しには応じるべきではない。ドイツ政府は問題解決のため仲介役を果たすべきである」とする意見があり、左派党もこれに同調する。しかし大方は、これは法律問題であり政治は一歩退くべきだ、とする。つまり、本心は、できるだけかかわらないようにしたい。
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