2月の議会では延々8時間もぶっ通しで演説を行い、少なくとも過去108年間の議会演説の最長記録を打ち立てたと話題になったほどパワーに溢れているが……(C)EPA=時事

 

【ワシントン発】 下院民主党を率いる指導部トップのナンシー・ペロシ院内総務(カリフォルニア州第12区選出)が、同党の政治資金集めのために滞在していたマサチューセッツ州ボストンでの地元新聞社の取材の中で、11月6日の中間選挙では下院民主党の勝利を確信しているとの考えを示した。その見方が実際に現実となった場合、2019年1月に召集される第116議会(~2021年1月)では、今期限りでの政界引退を表明したポール・ライアン下院議長(共和党、ウィスコンシン州第1区選出)に代わり、民主党の下院議員総会によって選出される議員が、後任の第55代下院議長に就任することになる。

下院議長職復帰への意欲

 共和党のジョージ・W.ブッシュ政権(当時)の2006年に行われた中間選挙では、対イラク政策が主要な争点となったが、民主党が勝利を収めて上下両院で多数党の立場を奪還することとなった。そのため、翌2007年1月に召集された第110議会(2007年1月~09年1月)では下院議長は民主党から選出され、ペロシ氏が米国の議会史上初の女性下院議長を務めている。民主党は2008年でも議会選挙で勝利したため、ペロシ氏は第111議会(2009年1月~11年1月)までの合計2会期4年間下院議長に在職していた。

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