「雲の上の人」から貴重な「アドバイザー」の関係に(2月の「ジェネシスオープン」にて。筆者撮影、以下同)

 

 昨今の米ゴルフ界は復活優勝間近と見られるタイガー・ウッズの話題で溢れ返っているが、ここ数年、ピラミッドの頂点を目指し、着実に歩を進めている期待の若者と言えば、ジャスティン・トーマス。ちなみに彼は今、ウッズと最も親しい選手でもある。

 トーマスはケンタッキー州ルイビル出身の25歳の米国人。アラバマ大学卒業後、2013年にプロ転向し、下部ツアーを経て2015年から米ツアー参戦を開始。ルーキーイヤー2015年の「CIMBクラシック」で初優勝を挙げると、翌年は同大会2連覇を達成し、2017年明けからはハワイで2週連続優勝も達成。そのときから彼の快進撃が始まった。

 昨夏、「全米プロ」でトーマスが松山英樹との優勝争いを制し、メジャー初優勝を挙げたことは、ご存じの通りである。2017年は年間5勝を挙げ、今季はすでに韓国で開催された新設大会の「CJカップ・アット・ナインブリッジズ」と「ザ・ホンダ・クラシック」で優勝し、米ツアー通算8勝を挙げている。

 現在、米ツアーのフェデックスカップランキングでは1位に君臨し、世界ランキングでは2位。先週の「ウェルズ・ファーゴ選手権」では世界ナンバー1のダスティン・ジョンソンが出場していなかったため、トーマスは同大会を12位前後で終えれば、初の世界一になる絶好のチャンスに付けていた。

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