筆者の油価相場「読み違い」を自己分析する

執筆者:岩瀬昇2018年5月16日
「CME Group」HPより(「Feb 20」から「Jun 25」のデータは省略)

 

 2018年5月14日、在イスラエル米国大使館のエルサレム移転に対するパレスチナ人の抗議デモに対し、イスラエル治安部隊が銃撃し、60人以上が死亡、2000人以上が負傷した。

 これを受け、世界の指標原油である北海ブレント原油価格はついに2014年11月末のOPEC(石油輸出国機構)総会前の水準である78ドル台にまで上昇した(前日比+1.11ドル)。ドナルド・トランプ大統領の「火遊び」がまた炎を上げたのだ。

 一方、NYMEXのWTI原油は26セント増の70.96ドルで終えている。

『フィナンシャル・タイムズ』(FT)が「Brent tops $78 a barrel highest since 2014」(東京時間2018年5月15日午前6時頃)と題する記事で報じているとおりだ。

 また、混迷を続けるベネズエラでは、5月20日に「大統領選」が予定されている。括弧書きにしたのは、ニコラス・マドゥロ大統領が「圧勝」する姿を見せるために仕組まれた「出来レース」の選挙だからだ。米国はもちろん、欧州および中南米諸国は、この「選挙」を正当なものとはみなさない、と表明している。

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