5月30日、ニューヨークでの夕食歳の際、金英哲党統一戦線部長(左)に摩天楼を見せるポンペオ米国務長官(中央)(C)AFP=時事

 

 ドナルド・トランプ米大統領は、6月1日に金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の側近である金英哲(キム・ヨンチョル)党統一戦線部長と、ホワイトハウスで約1時間20分にわたって会談。その後、6月12日にシンガポールで会談を行うと述べた。一度は米朝首脳会談を中止するとしたが、結局は予定通り開催することを確認したことになった。

 さらにホワイトハウスは6月4日、会談はシンガポールで12日午前9時(日本時間午前10時)に始まる予定だと発表した。サラ・サンダース大統領報道官は記者会見で、会談準備は最終段階に入り、米朝交渉は「非常に前向きで、重要な進展が見られる」と説明した。さらにホワイトハウスは5日、会談はシンガポール南部のセントーサ島にある高級ホテル「カペラホテル」で開かれると発表した。

 トランプ大統領は6月1日、メディアに対して「我々は6月12日にシンガポールに行く。それは始まりにすぎない。1回の会合で成果があるとは決して言っていない」と語り、北朝鮮の「完全で検証可能で不可逆的な核廃棄」(CVID)が6月12日の首脳会談だけでは決まらず、非核化に向けた交渉には時間がかかるという認識を示し、北朝鮮の「段階的・同時的措置」で非核化に向かうという主張を一部受け入れたことを示唆した。トランプ大統領は6.12米朝首脳会談の成功を第一義的に考え、CVIDを長期的な目標にし、一挙にハードルを下げたとみられる。

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