手前に見えるのが、ミラノ国際博覧会で日本館のファサードに採用された立体木格子を再現した作品
展示風景:「建築の日本展:その遺伝子のもたらすもの」森美術館、2018年 
撮影:来田 猛 画像提供:森美術館

 

 「建築」の展覧会を見に行ったことはあるだろうか。建築展が日本の一般的な美術館で開催されることが珍しくなくなったのは、この10年ほどのこと。

 例えば昨年から今年にかけて、東京国立近代美術館で「日本の家 1945年以降の建築と暮らし」(2017年7月19日〜10月29日)、国立新美術館で「安藤忠雄展―挑戦―」(2017年9月27日〜12月18日)、東京ステーションギャラリーで「くまのもの 隈研吾とささやく物質、かたる物質」(2018年3月3日〜5月6日)が開催された。現在は東京・六本木の森美術館で「建築の日本展:その遺伝子のもたらすもの」が開催中だ。

 展覧会名を見て、「建築の日本展? 日本の建築展ではなく?」と思った人もいるだろう。森美術館の南條史生館長は「建築が強い日本、建築は現在の日本を代表する文化、という思いをこの展覧会名に込めた」と語る。

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