ロシアが米国の同盟国イスラエルから偵察用無人機を大量に買う構えを見せている。マカロフ・ロシア軍参謀総長は昨年十二月、「イスラエル製無人機の購入について検討している」と言明した。この無人機はイスラエルが誇る最新鋭の遠隔操縦型で、ロシア軍の情報収集能力強化が目的だという。 ロシアの有力軍事アナリストは、ロシアが本格的な偵察機を開発できず、昨年のグルジアとの戦闘で情報収集面の不備が露呈したことが背景にあると説明。ロシアが以前からイスラエルと兵器の共同開発をしていることなどを挙げ、特別な意味はないと指摘する。 しかし、モスクワの西側外交筋は「ロシアが本当にイスラエルから最新鋭の軍用機を購入すれば、両国間の武器取引が新たなレベルに引き上げられ、重大な意味を持つ」とみる。あえて米国の同盟国から兵器を大量購入しようという構えを示すのは、米オバマ新政権への牽制ではないか、というのだ。

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