次の20年の20人 伊藤穰一

執筆者:砂谷真2010年4月号

 起業家にして投資家。ビジネスと非営利活動を並行させ、ドバイ、米国、日本を「主な」活動拠点とする。ビジネス上の主な立場は、デジタルガレージ(DG)共同創業者・取締役、米テクノラティ取締役など。ブログ技術を作った米シックス・アパートや写真共有の米フリッカー、米ツイッターなど時代の先を行くネット企業に個人として、またはDGを通じて投資してきた。  非営利分野では、共有・公開を促す新しい著作権の形を普及させる米クリエイティブ・コモンズのCEO。インターネット閲覧ソフト市場でマイクロソフトの独占を破った米モジラ財団、英国の音楽家ピーター・ガブリエルが人権保護への映像活用を呼びかけたウィットネスなどで理事を務める。  一九九〇年代には住基ネット反対運動に加わる一方、経済同友会や政府の会議でオープン・ネットの価値を説いた。革新による経済成長と、その基盤になる自由と民主主義を、インターネットを核にして世界中で促している。  起業経験は二十年を超え、産・官・学・政・芸術の分野での人脈が世界中に広がる。民主主義と経済発展がイコールだった時代が終わりつつある今の世界で、手腕を発揮する場所と機会はますます増えている。

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