「共和党・茶会党連合」を訴える共和党有力者

執筆者:足立正彦2010年9月28日

 ミシシッピー州のヘイリー・バーバー州知事がウォールストリートジャーナル紙に「GOP, Tea Party Unity Spells Defeat For Obama(共和党と茶会党の団結がオバマを敗北させる)」と題して今月21日に寄稿を行っている。共和党指導部の一人として共和党員と茶会党勢力との協調の必要性について大変率直な見解を示しており、とても興味深い内容だ。

 バーバーは3年前の07年にミシシッピー州知事選に再選を果たし、現在二期目であるが、昨年からは共和党州知事協会(RGA)の会長にも就任している。1993年から97年までは共和党全国委員会(RNC)の委員長を務め、94年中間選挙での共和党の歴史的勝利に大きく貢献した共和党有力者の一人でもある。

 バーバーは、圧倒的多数の茶会党支持者と共和党支持者が、経済、雇用、歳出、税制、財政赤字といった有権者が強い関心を示している問題について、ほぼ同じ考え方を共有しているとして、両勢力の協調の必要性を訴えている。

 今回の共和党予備選プロセスに茶会党候補が出馬したことを共和党員は歓迎すべきとバーバーは主張しているが、その理由として、仮に茶会党候補が無党派候補あるいは第三政党候補として11月の中間選挙本選挙に出馬した場合、オバマ政権やナンシー・ペロシ下院議長、ハリー・リード上院院内総務が率いる民主党議会が推進する政策に反対する保守層が完全に分断されていただろうと指摘している。

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