尖閣、レアアース、原子力

執筆者:フォーサイト編集部2010年9月29日

 本日付日経新聞1面は、アメリカやオーストラリア、カザフスタンなどが、レアアースの生産拡大に乗り出したことを伝えています。そもそも中国はレアアースの輸出管理を強化していましたが、尖閣問題でレアアース輸出を外交問題に絡めたことも、各国の危機感を募らせる結果となるでしょう。毎日新聞では仏文学者の鹿島茂さんが、ホッブズの言葉を引きながら、「国際関係においても『共通の権力』が存在する」と信じる我が国の「甘い認識の独善性」に触れた上で、「したたかに見えて本当は賢くない中国外交の本質」を指摘しています。

 本日の更新記事は、新田賢吾さんの「再処理工場に揺さぶられる日本の原子力」。日本のエネルギー政策の命運を左右する、使用済み核燃料再処理工場の現状と問題点に迫ります。

「専門家の部屋」には、2本の新エントリ。「尖閣問題で日本政府の意思決定に疑問あり」(中国)では、中国から帰国した運営者の野嶋さんが、当事者意識に欠ける当局者に苦言を呈しています。「『省庁版仕分けで1.3兆円超節約』節約成果を当面の緊急経済対策に回せないのか?」(行政ウォッチング)は、行政刷新会議の発表に関する問題提起です。


 

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