韓国の金大中大統領と北朝鮮の金正日総書記による、初めての南北首脳会談が、インターネットで全世界に中継される「デジタル首脳会談」になる可能性が高まっている。実現すれば、世界初の試みとなる。

 これは、北朝鮮と首脳会談について実務協議を続けている韓国政府関係者が明らかにしたもので、政府関係者によれば、韓国政府から南北首脳の出会いの模様をインターネットを通じて全世界に伝えようと提案し、北朝鮮側からは既に肯定的な答えを得ているという。

 そして、韓国政府は、南北会談のインターネット中継と共に平壌に集まる記者団に対して、通信衛星を利用してニュースの送受信を行なう設備を提供することも提案し、北朝鮮から「研究検討した後、答える」という返事を受け取った模様だ。

 この韓国政府の「デジタル提案」は、明らかに金正日総書記が強調するコンピュータやインターネット教育問題に対するアピールである。と同時に、リアルタイムに伝えられるインターネット中継を利用する、つまり全世界の目に金大統領をさらすことによって、大統領自身の身の安全を保障するのが狙いと韓国ではみられている。

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