ロシアのプーチン大統領は七月下旬の沖縄サミットに先立ち、中国と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)を、さらに九月にキューバ、十月にインドをそれぞれ訪問する予定だが、こうした一連の外遊の真の目的は外交よりも、もっと実利的な武器売却にあるとの見方が出ている。 これはモスクワの軍事筋の間でささやかれているもので、この「プーチン武器商人」説によれば、同大統領は北京訪問の際、先に中国側に供与したソブレメンヌイ級駆逐艦や最新鋭対艦巡航ミサイル、SS-N22の追加購入を促す意向。 また、米国の反対で中国がいったんは断念した黒海艦隊の空母についても売却交渉再開の用意がある旨伝えると見られる。 北朝鮮では、寧辺にある実験用原子炉から取り出された使用済み核燃料棒をロシアが引き取る代わりに、ロシア製ミサイル技術および部品の大量購入に応じるよう迫る考えといわれる。 一方、インド訪問時には空母一隻の供与協定が結ばれることが既に決まっているほか、新鋭戦闘機や戦車の売却交渉が行われる見通しだ。キューバでもロシア製武器売却が話し合われるのは確実だという。

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