十一月七日の米大統領選に向け、共和党のブッシュ・テキサス州知事が五百三十八人の選挙人のうち、二百六十人をほぼ固め、民主党のゴア副大統領をリードしていることが、ワシントンの選挙専門家の分析で分かった。世論調査では全米規模の支持率だけが注目されるが、選挙規定では各州ごとの選挙人を二百七十人以上確保した候補が当選する仕組みで、州ごとの勝敗が重要だ。 プロの選挙専門家が実施した選挙予測では、ブッシュ知事は地元のテキサス(選挙人三十二人)をはじめオハイオ(二十一人)、ノースカロライナ(十四人)、バージニア(十三人)など南部や西部高原地帯をほぼ掌握、フロリダ(二十五人)などでもリードしており、計二十九州の二百六十二人を制しつつある。 これに対し、ゴア副大統領は最大州のカリフォルニア(五十四人)、第二のニューヨーク(三十三人)など十二州で百六十七人の選挙人を獲得しているだけ。勝敗を決めるのは、ペンシルベニア(二十三人)、イリノイ(二十二人)、ミシガン(十八人)など九州、百九人。ただし、カリフォルニアでブッシュ知事の追い上げが激しく、もし落とせばそこでゴア氏の敗北が決まる。

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