ブレア英首相とブラウン蔵相が、どうやら修復し難い対立関係になったとの見方が出ている。 両者はともに労働党内の実力者として主導権を争いあったライバル。かつて党首選ではブレア氏がブラウン氏を破って当選した経緯があるうえ、欧州単一通貨ユーロ参加問題でも意見が食い違うなど、これまでもとかく衝突しがちだった。消息筋によれば決定的対立の引き金になったのは蔵相の結婚だという。 ブラウン氏は八月初め、電撃的に結婚を発表、新妻との熱いキスシーンの写真撮影も許可するなど報道陣に大サービス。そのためか、マスコミの人気は急上昇。「結婚の次は首相の座」と報じる新聞も出た。 これが、マスコミ嫌いで鳴るブレア首相の不興を買った。特に首相は、七月末行われた第四子レオ君の洗礼式の写真が各紙に掲載され、メディアと大ゲンカした矢先でもあり、「プライバシーをマスコミに売るような公人は信用できない」と、蔵相の軽率さを厳しく指摘。先の一連の機密文書漏洩事件についても蔵相に非があるかのような発言をした。これを伝え聞いた蔵相は激怒。「二人の関係は過去最悪になった」と消息筋は語っている。

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