アフガニスタンのイスラム原理主義勢力タリバーンによる仏像破壊活動の背後に、サウジアラビア出身の「国際テロの黒幕」オサマ・ビン・ラディンの影がちらついてる。 パキスタン政府高官がイスラマバード駐在のタリバーン関係者の話として語ったところによると、二月初めカブールで、最高指導者オマル師の主宰で幹部会合が開かれ、記録的干魃と国連経済制裁強化で窮乏化した財政の再建策が長時間協議された。その席で窮余の策として、アヘン生産のためのケシ栽培解禁とラディンへの新たな資金要請が検討され、結局後者が採用された。 だが、協力要請を受けたラディンからは、自身の身の安全確保再確認と各地のイスラム原理主義勢力を鼓舞するような措置をとることが資金提供の条件として逆に提示された模様だ。ラディンの逆提案を受けオマル師は国際協調路線の穏健派を抑え、「仏像破壊」を決定したといわれる。 関係者の話では、ラディン自身は仏像破壊を直接提案したわけではないが、タリバーンに対し資金や武力を使わずにできることとして、文化、社会的側面でのドラスティックな措置を求めたといわれ、仏像破壊に至ったようだ。

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