北朝鮮の金正日総書記には、今回日本に不正入国しようとしたとされる長男の正男氏、異母弟で二男の正哲氏、それに恵敬氏、雪松氏という二人の娘(雪松氏は息子との説もあり)がいるとされているが、実はもう一人、息子がいて、正男氏、正哲氏の兄弟と総書記の後継争いを演じているとの情報がある。 韓国の消息筋によれば、この息子は数年前まで「金賢男」という名前で、北朝鮮の政府・党政府の一部関係者の間で「金正日氏の息子」として知られていたが、その後、消息不明になったといわれる。しかし、最近になって韓国の情報機関が「金賢男」氏の健在を示す情報をつかんだという。「金賢男」氏は金正男氏とほぼ同年齢だが、ずっと穏健な思想の持ち主で、党や軍の一部が総書記の後継者として強く推そうとしている。米外交筋によれば、「金賢男」氏の存在を知ったブッシュ政権もその動向に大きな関心を寄せており、同氏が金総書記の後継者になることを密かに望んでいるようだ。「金賢男」氏は、かつて金日成主席から高い評価を受け、厚遇された元人民軍総参謀長の強い後押しを受けているのが強みとされている。

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