そごう破綻の元凶とされ、警視庁など捜査当局から刑事責任を追及される立場になった水島廣雄前会長。現在は東京・目黒の邸宅で過ごしているようだが、関係筋によると、事件対策やマスコミ対策をさる有名な大物フィクサーに依頼したようだ。 このフィクサーは政治団体を主宰し、捜査当局や弁護士、マスコミと複雑なパイプを築いており、情報が集まってくる。ややこしい事件ほど担当できる弁護士は限られるため、このフィクサーがつなぐという、事件関係者の「駆け込み寺」的存在になっている。オウム真理教をめぐって関連が取り沙汰されたこともある。「以前、商売を巡って人間関係ができたようだ」という関係者もいるが、水島前会長とフィクサーが具体的にどのような関係にあったかは不明。だが、現実に彼は、水島前会長に対する警察の聴取要請やマスコミの取材要望を一手に取り仕切っている。このフィクサーの元には多様な情報が集まるため、警視庁などの捜査員が日常的に「情報収集」に訪れてもいる。そういう立場のこのフィクサーは「警視庁は無理やり事件を作ろうとしている」と捜査への批判を公言しており、警視庁の現場捜査員は捜査がやりにくい状況となっている。

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