民主党に広まる諦めムード

執筆者:2001年6月号

 参院選はまだ一カ月先だが、民主党に早くも諦めムードが広がっている。「鳩山由紀夫代表は小泉純一郎首相のパフォーマンスに完全にやられている」との不満が旧社会党系議員などに高まるなか、五月末に岩國哲人副代表による「分党構想」が突然表面化。党分裂もまたぞろ取り沙汰されている。 それでも菅直人幹事長は「分裂はあり得ない。分党なんて最悪。出たいやつは出ればいい。俺一人残って政党助成金八十億円を貰う」と息巻いている。さらに「田中眞紀子外相をやっつけてくれと言ってくる」「(参院岡山選挙区で)民主党に頑張ってもらいたいと言ってきている。片山虎之助総務相が負けることを郵政民営化の梃子にしたいということだ」と自民党の守旧派、改革派の要請まで暴露した。菅氏は改革の本家は民主党と強調したつもりだろうが、この発言は自民党の都合に左右されているとの印象を与える。 また、首班指名で小泉氏に投票した「無所属の会」の中田宏、三村申吾代議士らに対し、菅氏らは「対立候補を立てる」と強硬姿勢をみせるが、ここでも「菅さんは賞味期限切れ」と軽くいなされる始末だ。

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