会社の受付、秘書、ビルのメンテナンス、コンピュータのシステム管理、人材採用から工場の操業にいたるまで、アウトソーシング・ビジネスが急速に広がっている。その市場規模は目下二十五兆円。旧通産省の見通しによれば、二〇一〇年には三十三兆円以上になるという。九九年に労働者派遣法が改正になり、派遣対象をそれまで二十六職種に限っていたのを原則自由化したのが、大きなはずみになっているようだ。 コストの削減、業務のスピードアップ、外部の専門家の活用、工場設備や人件費などの固定費軽減(変動費化)など目的はさまざまである。はっきりしているのはアウトソーシングによって、企業や団体が自分でしかできないコア(芯)の部分にだけ経営資源を集中していくようになること。企業や団体は自分にしかできないこと、他に任せてもいいこと、任せた方がいいことを、ますます厳しく問われることになるだろう。 アウトソーシング・ビジネスはどこまで進むのか。その最先端を行く三つの事例に焦点を当ててみた。「コーソーシング」の思想 最初に紹介するのは、営業マンのアウトソーシングで彗星のように出現した「コンフィデンス」(資本金一億四千五百万円、代表取締役・是永英治氏)。売り上げは今期七億円、前期は二億六千万円だったから、二・七倍に増えた。その前は一億円。大変な急成長ぶりだ。来期には店頭市場への上場を計画している。

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