米国のイスラム勢力の代表的指導者であるネイション・オブ・イスラムの最高幹部ルイス・ファラカン師が、統一教会の支援によってアフガニスタン問題に本格的に介入し始めたという。ファラカン師は現在、米国内のイスラム教徒一千万人のなかで最も影響力のある黒人指導者として知られており、一昨年十月にワシントンで開かれた百万人大行進(ミリオン・ファミリー・マーチ)の中心人物である。 ワシントンのブラック・ムスリム団体関係者によると、ファラカン師は統一教会の文鮮明と近い関係で、統一教会の集団結婚式と統一理念に共感を示しているという。この関係者は、百万人大行進の運営資金の相当部分は文鮮明からの支援だとしつつ、現在アフガニスタン問題に集中しているファラカン師の活動資金の大部分も統一教会から出ていると指摘する。 米国によるアフガン攻撃以降、ファラカン師はアフガンのイスラム寺院建立支援に取り組んでいるほか、一月二十三日にパキスタンの過激派グループによって拉致されたウォールストリート・ジャーナル紙記者の解放のために直接交渉を始めるなど、話題を集めている。 統一教会と文鮮明の動きに対しては、米政府はこれまでも警戒感を抱いてきた。ファラカン師との関係にはFBI(米連邦捜査局)も目を光らせている。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。