二〇〇四年の米大統領選で再選を目指すブッシュ大統領が、副大統領候補に黒人女性のコンドリーザ・ライス大統領補佐官(国家安全保障担当)を起用することを検討している。実現すれば、ライス氏は二〇〇八年の大統領選の有力候補となり、史上初の女性大統領への道が開かれよう。ライス氏の副大統領起用については、女性下院議員が最近提唱して専門家らの支持を集めた。ホワイトハウスも前向きに検討しているとされる。 四十七歳のライス氏は、専門の国際政治だけでなく、大学や企業の経営にも明るく、ピアノもプロ級の腕前という才媛。外交こそタカ派だが、社会問題では中絶を容認するなど穏健派に属し、保守派の大統領とのバランスがとれる。独身のため身軽で、大統領の出張に必ず同行し、大統領との相性もいい。心臓病を抱えるチェイニー副大統領は一期限りで退任する意向だ。 ライス副大統領候補は、「最強のチケット」(政界筋)として民主党には脅威。かなりの黒人票、女性票をさらうとみられ、指名すればブッシュ再選の可能性は一段と高まる。障害は共和党保守派が黒人女性を受け入れるか、だ。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。