炭疽菌テロ犯はCIA・FBI関係者?

執筆者:2002年8月号

 炭疽菌テロの犯人が、CIAやFBI(米連邦捜査局)の直接の関係者である可能性が高いという「爆弾証言」がアメリカ議会聴聞会でなされた。 証言の主は、米科学者連盟(FAS)の生化学兵器作業委員会(CBACP)のトップであるローゼンバーグ・ニューヨーク州立大教授。これまで米メディアには匿名の炭疽菌専門家として登場、テロに使用された炭疽菌を、米陸軍感染症医学研究所で培養された菌の同一株と同定した人物である。 六月二十日、民主党のトム・ダシュル上院議員が開いた秘密聴聞会で教授は、「犯人は犯行前から現在までCIAやFBIの情報にアクセスできる人物であり、米陸軍感染症医学研究所から奪った炭疽菌でテロを行なうことで、アメリカが生物兵器禁止条約(BWC)に違反して炭疽菌を培養している事実を国際社会に示そうとした」と分析。「犯人は生物化学兵器に関するアメリカのダブルスタンダードと、生物化学兵器の脅威を全世界に知らしめようとする『白人の確信犯』である可能性が高い」と発言した。ダシュル上院議員は、この証言に基づく炭疽菌テロ関連のリポートを近く発表する。

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