今年二月、スリランカ政府との間で停戦合意を結んだタミルゲリラ「タミル・イーラム解放のトラ(LTTE)」が、合意に違反して少年兵士の“徴兵”を続けていることがわかった。 人権擁護団体「アムネスティ・インターナショナル」によると、LTTEは支配下にあるスリランカ東部と北部地域で強制的に少年たちを徴兵している。親が反対すると、力ずくで子どもを略奪していくケースもあるという。子どものいない夫婦はLTTEに現金を払わなければならない。 コロンボの新聞『アイランド』によると、十二歳になると子どもを連れて行かれるため、これを避けようとタミル族の親たちは南部や西部の寄宿制の学校に子息を送りはじめているという。また、兵士は独身に限られているため、子どもを早々に結婚させる親も増えた。それでも過去半年で少なくとも千人の子どもが新たに徴兵されたと同紙は報じている。 こうした報道をLTTE幹部は否定しているが、一方で徴兵した子どもたちをスリランカ北東部のカンチクディクチアルの森にある基地に収容し、軍事訓練を施しているとの情報もある。

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