パレスチナ人が日本に極秘裏に入国して、イスラエルの秘密情報機関モサドの厳しい監視対象となっている。日本国内を舞台としてパレスチナとイスラエルが何らかのトラブルを起こす恐れもあるため、日本の公安当局も双方の動きに目を光らせている。 モサドがとりわけ神経を尖らせているのは、東エルサレム出身のパレスチナ人のS氏が来日した際、イスラエルでテロにかかわったことのある元日本赤軍の幹部が身元引受人となったからだ。 S氏は、パレスチナの状況を日本人に知らせるため、講演やシンポジウムに出席するとの名目で日本各地を移動しているが、モサドの複数の工作員は至近距離からS氏の写真を撮影するなど、あえて尾行していることを知らせながら、S氏の行動をマークしているという。 このモサド工作員は駐日イスラエル大使館の警備担当のようで、日本の当局も「パレスチナ人の入国が増えると、モサドの動きも活発になる。日本がスパイ天国だと実証しているようなもの」(警察庁関係者)と苦笑い。増加傾向にある不法滞在のパレスチナ人の強制退去も検討しているという。

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