米国が対イラク開戦に踏み切った際、朝鮮半島で新たな緊張を引き起こすようフセイン政権が北朝鮮に要請したとの説がある。 パウエル米国務長官が二月初めに国連安保理でイラクに関する機密情報を提示する数日前、イラクのアルドゥリ国連大使は北朝鮮国連代表部の朴吉淵大使と秘密裏に接触した。 北朝鮮と長年外交関係を持つ中南米の国連外交官がイラク、北朝鮮双方のルートから得た情報として語ったところによると、イラク側は北朝鮮に対し、対米開戦時に三八度線での軍事衝突や核危機の一段のエスカレートを引き起こし、米国に揺さぶりをかけるよう求めた模様だ。 同外交筋は「北朝鮮による新たなミサイル発射実験の実施をイラク側が要請したとの情報もある」と指摘するとともに、「フセイン政権は北朝鮮へ協力の見返りとして、核・化学兵器開発技術の提供を申し出た可能性がある」と語る。 また、別の国連外交筋によると、対米開戦直後に米国内に潜入しているイラク工作員が、ホワイトハウスや証券取引所などを標的にテロ攻撃を行なうとの情報も流れている。

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