イラク戦争が終結に向かう中、ホワイトハウスでは、カール・ローブ顧問を中心にブッシュ米大統領の“再選委員会”が設置されつつある。来年一月には予備選が開始されることから、早めに万全の態勢を整えるのが目的。 内外で毀誉褒貶の多いブッシュ大統領だが、「共和党を自らのイメージに再編した。短期間で共和党を『レーガンの党』から『ブッシュの党』に変えた」(マイラ・ミラー・ウィンストン研究所研究部長)と評価が高い。民主党内でも、ブッシュ大統領を支持する「ブッシュ・デモクラット」が生まれているようだ。 USニューズ・アンド・ワールド・リポート誌によれば、民主党幹部は「イラク攻撃が成功し、経済状況が上向けば、来年の選挙はお手上げ」と述べたという。 ただし、新保守主義者(ネオコン)に寄り過ぎとの反省が政権内にあり、ローブ顧問は、再選を確実にするため、ネオコンに近く、心臓病を抱えるチェイニー副大統領の交代を主張しているという。 ローブ顧問は、副大統領候補にライス大統領補佐官、パウエル国務長官、ジュリアーニ前ニューヨーク市長ら穏健派を選べば再選は確実と読んでいるようだ。

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