米軍の最新鋭の無人偵察機、グローバルホークが年内にも朝鮮半島に配備される見通しとなった。地上を走るリムジンの姿を二万メートル上空から瞬時に捉え、その動きを正確に追跡する能力を持つだけに、金正日総書記にとっては、つきまとわれる嫌な存在となりそうだ。 グローバルホークは一九九〇年代末に一機が完成したばかりで、米中央軍が保有。アフガニスタン戦やイラク戦に投入されて活躍した。完全自動操縦で三十五時間も飛び続けることができ、いかなる気象条件でも光学式特殊カメラで地上を撮影し、前線部隊司令官に情報を提供する。 ボーイング737旅客機と翼長が同じで機体は大きいが、同じ無人偵察機プレデターより高性能で飛行高度も高く、撃墜される恐れは少ない。米軍は二〇〇五年からの本格配備を計画している。 問題は一機二千万ドルと高額なことと、開発したノースロップ・グラマン社がその後ボーイング社に吸収合併され、生産が遅いこと。二機目は中央軍と在韓米軍の奪い合いになったが、在韓米軍司令部では、「非武装地帯周辺の数十万の北朝鮮軍の偵察に不可欠」として国防総省を説得した模様だ。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。