日本政府関係者によると、外務省はフセイン大統領がロシアのプーチン政権による庇護の下、東南アジアに極秘に逃れ、潜伏しているとの情報をロシア関係筋から入手した。専門家筋は懐疑的だが、プーチン政権とフセイン政権の“癒着”はイラク戦争前からとりざたされていた経緯もあり、日本政府関係者は「あながち無視できない」と注目している。 フセイン大統領の行方をめぐっては首都脱出説、イラク国内での地下潜伏説、爆死説などさまざまな情報が錯綜しているが、ロシア関係筋の情報によれば、東南アジアのマレーシアかインドネシアに潜伏しているという。 その説を裏付けるかのように、イラク戦争でバグダッドが事実上陥落した四月九日には、バグダッドのロシア大使館にフセイン大統領が保護されているとの情報が一時流れた。 フセイン大統領の捜索に血眼となっているブッシュ政権も当然、こうした「東南アジア潜伏説」を把握しているが、どの程度、重視しているかは不明。いずれにせよ、フセインの行方がはっきりするまでは、様々な情報が飛び交うことは間違いない。

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