参議院選挙は六月二十四日公示、七月十一日投票の日程で実施される。三年に一度、半数を入れ替えるため行なわれる参院選、今回の改選数は一二一(定数五削減)。 最大の見どころは自民党が念願の「単独過半数」を獲得できるかどうかである。参院自民党の実力者、青木幹雄幹事長が総裁選で小泉再選を支持したのは、「選挙の顔」として小泉人気に期待したからだ。 参議院の定数は今回から二四二議席。過半数は一二二議席となる。自民党の非改選数は六五。これは小泉人気で二〇〇一年の選挙に自民党が大勝したためで、その前、一九九八年の橋本内閣当時の選挙では四四議席(改選議席数が五議席多い)しか取れずに橋本首相は退陣に追い込まれた。 今回自民党が過半数に達するためには五七議席獲得すれば間に合う。小泉人気が急降下したりしなければ、五七議席はそう難しい数字ではない。 もっとも大きな鍵を握るのはイラクへの自衛隊派遣である。自衛隊員に犠牲者が出たり、日本がテロに狙われたりすれば、選挙の行方に影響するばかりか、政権交代にもつながる可能性さえ秘めている。 二番目は道路、郵政、中央から地方への権限・税源移譲を伴う三位一体改革、それに年金制度の見直しなどで、当初の方向をどれだけ曲げずに維持できるかである。

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