複数の情報筋によると、ロシアのプーチン大統領は、後継者問題にある結論を出した模様だという。白羽の矢を立てられたのは、前ペルミ州知事で最近、天然資源相に任命されたユーリー・トルトネフ。大統領の側近ですら思いもよらぬ選択だ。 プーチンは、トルトネフのペルミ州知事時代のいささか残忍で手荒な政治指導力に目を付け、その動向を注視してきたという。プーチンが柔道の愛好家であることは有名だが、トルトネフは空手三段。その上、大統領のチェチェン紛争に対する姿勢や、新興財閥のロシア政界への影響力排除政策を支持し、強い忠誠心を示してきた。 情報筋によれば、プーチンが最終的に腹を固めたのは、昨年十月にペルミ州を訪問した際のこと。「大統領はコミ・ベルミャツク自治管区をペルミ州に編入したトルトネフの行動力に魅せられたのだ」という。連邦制度を徐々に解体し、中央政府が全国を完全に支配する革命以前の統治制度へロシアを回帰させたい、というプーチンの夢を、トルトネフなら実現できると踏んでいるからだ。問題は、四年後まで周囲に潰されずに残るかどうかである。by Pavel Ivanov

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