「最近の三井住友(銀行)はゴールドマンの支配下にあるようだ」――三井住友銀と米大手証券ゴールドマン・サックスの関係に金融界の注目が集まっている。 ゴールドマンは元々、旧住友銀行と関係が深い。旧住銀は保有ゴールドマン株の売却益で多額の不良債権を処理したし、三井住友銀の西川善文頭取(旧住銀頭取)はゴールドマン日本法人のアドバイザリーボードのメンバーだ。 そのゴールドマンは昨年二月、三井住友銀の第三者割り当て増資を千五百億円引き受けて以来、同年三月の三千五百億円の増資で主幹事を務めたほか、三井住友銀の不良債権処理を行なう合弁会社にも参画。増資の条件となった配当は「ほとんど常識はずれの高水準」(大手銀グループ首脳)だったうえ、不良債権処理会社でも「ゴールドマンの言いなりで驚くほどの安値売却が行なわれているらしい」(三井住友銀関係者)。「(両社の)蜜月関係の裏には竹中金融相がいる」との見方も有力。かつて西川頭取と竹中金融相、ゴールドマン首脳の三者が極秘会談したこともそうした噂を裏打ちしており、ゴールドマン幹部は「日本では三井住友銀案件だけでやっていける」と豪語しているという。

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