二〇〇八年北京五輪の公式スポンサーを務める米ゼネラル・エレクトリック(GE)が、中国ビジネスに同社の成長を賭けている。二〇〇五年に計画している業績(純利益)の「(伸び率)二ケタ復活」のカギは中国ビジネスが握るとみるジェフリー・イメルト会長兼CEO(最高経営責任者)は、航空機エンジンから発電システム、医療ビジネスなどGEの主力事業をすべて展開しようと意気込む。 イメルト会長が中国ビジネスに向ける意気込みはただならない。昨年十二月、GEは中国の温家宝首相をニューヨークのロックフェラーセンター八階にあるNBCスタジオに招き、超音波診断装置から航空機エンジンまで最新鋭の製品をずらりと並べてアピールした。五月末には大型案件の成約の署名をするため、イメルト会長自ら北京入りしたほどだ。 GEの中国での売上高は昨年で二十六億ドル。これを二〇〇五年には五十億ドルへ引き上げる。売上が伸びるのは航空機エンジンとガスタービンの大型受注を決めたためで、「中国は今後十年間に一千―千五百機の航空機を追加購入し、ガスタービンによる発電設備も現在の一%未満の導入状況から十―十五年後には二〇%に増える」とGEは見ている。中国政府は北京五輪に向けて三千億ドル相当のインフラ投資をする計画を打ち出しており、イメルト会長も「中国政府の投資先には常にGEがある」と公言してはばからない。

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