日本人のフロンティア
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ジョージアとアルメニア:「アイデンティティ」の大切さ

ジョージアの首都トビリシにある、満州から連れ去られて死亡した日本人の慰霊碑に手を合わせる筆者(JICA提供、以下同)
去る6月、コーカサスのジョージアとアルメニアを訪問した。コーカサスは文明の十字路と言われ、1度行って見たかった(もう1つの国、アゼルバイジャンは、今回は行けなかった)。
ジョージアではJICAの支所を開いたので、そのお披露目のレセプションに出席し、政府首脳と会い、いくつものプロジェクトを視察した。
古い歴史を持つジョージア
ジョージアは、以前はグルジアと言った。ただし本当の国名は「サカルトヴェロ」であって、グルジアもジョージアも他称である。ロシア風のグルジアは好まないというので、アメリカ風に変えたわけであるが、もともとの名前までは変えたわけではない。日本が英米でジャパンと呼ばれていて、それをジャポンやハポンにしても、日本という国名に変更はない、というようなものである。

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