超急成長都市「深圳」で体験した「中国の現在」と「日本の未来」(下)

執筆者:鈴木崇弘 2018年10月30日
エリア: アジア
多くの企業の協力でつくられたCEECの最新IoT製品の展示場。展示された製品のデザインやアイデアは素晴らしい (筆者撮影、以下同)
 

 (上)に続き、以下、筆者が訪問した地域や組織を見ていくことにする。

(4)無人コンビニ・薬局

中国に点在する無人コンビニ

 深圳市内には自動販売機の拡大版のようなものから、食事したテーブルでさえも機械が片づけてくれる設備があるものまで、様々な無人コンビニや薬局が点在していた。中には百貨店である「天虹商場有限公司」などが運営するものもあった。これらは人口減少化の社会などにおける未来の小売りの姿であるかもしない。とはいえ、深圳ではQRコードで入退出管理されていたり、商品ごと、または1人ずつしか決済ができなかったりと、思ったよりも使い勝手が悪く、日本のコンビニや自販機と比較しても問題や課題が多いように思う。

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執筆者プロフィール
鈴木崇弘(すずきたかひろ) 城西国際大学大学院研究科特任教授、早稲田大学総合研究機構総合政策科学研究所招聘研究員。専門は公共政策や社会システム。東京大学法学部卒。イーストウエスト・センター奨 学生としてハワイ大学等に留学。設立に関わり東京財団・研究事業部長、大阪大学特任教授・阪大FRC副機構長、設立に関わり自民党の政策研究機関「シンクタンク2005・日本」 の理事・事務局長、中央大学大学院公共政策研究科客員教授、厚生労働省総合政策参与、東京電力福島原子力発電所事故調査委員会(国会事故調)事務局長付(情報統括)、城西国際大学大学院国際アドミニストレーション研究科教授・研究科長、沖縄科学技術大学院大学客員研究員などを経て現職。PHP総研客員研究員等も務める。主な著書は『日本に「民主主義」を起業する』(第一書林)『シチズン・リテラシー』(教育出版)等。
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