新・日本人のフロンティア (2)

「TICAD7」参加「コンゴ民主共和国」開発協力で平和と安定と発展を

8月28日~30日に横浜で開催されたTICAD7。チケセディ・コンゴ民主共和国大統領も初訪日を果した(首相官邸HPより)

 

 コンゴ民主共和国は、となりのコンゴ共和国と区別して、コンゴ民、あるいはDRC(Democratic Republic of the Congo)ということが多い。7月、この国を訪れた。私にとっては3度目である。

 最初は2004年、国連大使だった時である。南アフリカで開かれたNAM(Non-Aligned Movement=非同盟運動)の大会に参加(日本はNAMのメンバーではないので、オブザーバーとして参加している)した時のことである。その途中で、ケニアとコンゴ民に立ち寄った。ケニアはアフリカの中で日本ともっとも関係の深い国であったし、コンゴ民には、当時世界最大のPKO(国連平和維持活動)であったMONUC(国連コンゴ民主共和国ミッション:Mission of the United Nations in the Democratic Republic of the Congo))があったので、これを視察することが目的だった。2度目は2006年のことで、国連安保理の紛争地視察ミッションの一員として訪れた。

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執筆者プロフィール
北岡伸一(きたおかしんいち) 東京大学名誉教授。1948年、奈良県生まれ。東京大学法学部、同大学院法学政治学研究科博士課程修了(法学博士)。立教大学教授、東京大学教授、国連代表部次席代表、国際大学学長等を経て、2015年より国際協力機構(JICA)理事長、2022年4月よりJICA特別顧問。2011年紫綬褒章。著書に『清沢洌―日米関係への洞察』(サントリー学芸賞受賞)、『日米関係のリアリズム』(読売論壇賞受賞)、『自民党―政権党の38年』(吉野作造賞受賞)、『独立自尊―福沢諭吉の挑戦』、『国連の政治力学―日本はどこにいるのか』、『外交的思考』、『世界地図を読み直す』など。
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