やっぱり残るは食欲
やっぱり残るは食欲 (26)

暴れん坊納豆

執筆者:阿川佐和子 2019年12月30日
カテゴリ: カルチャー
エリア: アジア
納豆を食べていれば心配ないです!

 

 久しぶりに小泉武夫さんにお会いした。お元気ですかと聞かれたので、年齢のわりに動脈硬化が進んでいると医者に言われたことを報告するや、

 「それは納豆がいいです。納豆を食べれば血管はどんどん元気になります!」

 間髪入れぬ堂々たるご発言。

 ご説明申し上げるまでもなく、小泉先生は別名納豆博士である。発酵学を専門とされ、ご自身、福島の造り酒屋の家に生まれたので、「僕の産湯は日本酒でした」と豪語なさるほど、発酵食品を愛しておられるお方である。ひと目会ったその日から、その楽しい語りと説得力の素晴らしさに心奪われ、以来四半世紀にわたり、年に数度はお会いして活力を頂戴している。お会いするたび納豆や味噌などの発酵食品がいかに身体にいいかを教えられ、「そうだそうだ」と深く頷く。そして翌朝はまちがいなく納豆を食べるのであるが、これがなかなか続かないのが難である、アイデアル。

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執筆者プロフィール
阿川佐和子 1953年東京生まれ。報道番組のキャスターを務めた後に渡米。帰国後、エッセイスト、小説家として活躍。『ああ言えばこう食う』(集英社、檀ふみとの共著)で講談社エッセイ賞、『ウメ子』(小学館)で坪田譲治文学賞、『婚約のあとで』(新潮社)で島清恋愛文学賞を受賞。他に『うからはらから』(新潮社)、『正義のセ』(KADOKAWA)、『聞く力』(文藝春秋)など。
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