新・日本人のフロンティア (4)

今だからこそ「日本・パラオ連合」という「夢」

執筆者:北岡伸一 2020年2月19日
エリア: アジア
パラオ共和国のレメンゲサウ大統領(右)を表敬した筆者(JICA提供)
 

 昨年10月、パラオ共和国に行った。本当はパラオとマーシャル諸島の両方に行くつもりだったが、台風が来て日程の調整が難しくなり、マーシャル諸島には行けなかった。日本からの直行便はなく、グアムに行き、そこからパラオに行った(なお、2020年2月11日から「スカイマーク」が成田往復のチャーター便の運航を開始したそうだ)。

ミクロネシアが持つ地政学的重要性

 まず、これらの島の全体像を把握しておきたい。

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執筆者プロフィール
北岡伸一(きたおかしんいち) 東京大学名誉教授。1948年、奈良県生まれ。東京大学法学部、同大学院法学政治学研究科博士課程修了(法学博士)。立教大学教授、東京大学教授、国連代表部次席代表、国際大学学長等を経て、2015年より国際協力機構(JICA)理事長、2022年4月よりJICA特別顧問。2011年紫綬褒章。著書に『清沢洌―日米関係への洞察』(サントリー学芸賞受賞)、『日米関係のリアリズム』(読売論壇賞受賞)、『自民党―政権党の38年』(吉野作造賞受賞)、『独立自尊―福沢諭吉の挑戦』、『国連の政治力学―日本はどこにいるのか』、『外交的思考』、『世界地図を読み直す』など。
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