「人手不足」と外国人 (44)

見せかけだけの「偽装留学生」対策(上)

執筆者:出井康博 2020年2月20日
タグ: アメリカ 日本
エリア: アジア
在ベトナム日本国大使館HP。日本留学に関する情報をベトナム語でも提供してはいるが……責任は重い
 

〈偽装留学仲介で処分 外務省 ベトナムの90社〉

 そんな見出しの記事が、『読売新聞』2020年1月20日の朝刊社会面に載った。

 ベトナムは、出稼ぎ目的の留学生を最も多く送り出してきた国だ。ベトナム人留学生は2019年6月末時点で8万2266人に達し、2012年末と比べて9倍以上にも増えている。こうして近年急増したベトナム人の多くは出稼ぎ目的で、多額の借金を背負い来日する「偽装留学生」と見て間違いない。

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執筆者プロフィール
出井康博(いでいやすひろ) 1965年、岡山県生れ。ジャーナリスト。早稲田大学政治経済学部卒。英字紙『日経ウィークリー』記者、米国黒人問題専門のシンクタンク「政治経済研究ジョイント・センター」(ワシントンDC)を経てフリーに。著書に、本サイト連載を大幅加筆した『ルポ ニッポン絶望工場」(講談社+α新書)、『長寿大国の虚構 外国人介護士の現場を追う』(新潮社)、『松下政経塾とは何か』(新潮新書)など。最新刊は『移民クライシス 偽装留学生、奴隷労働の最前線』(角川新書)
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