灼熱――評伝「藤原あき」の生涯(91)

執筆者:佐野美和 2020年3月8日
カテゴリ: 社会 カルチャー
エリア: アジア
撮影年不詳ながら、義江との離婚、独り立ちを決意した頃のあき(自伝『ひとり生きる』(ダヴィッド社、1956年より)

 昭和34(1959)年。

 三井が日比谷の東宝劇場の近くに建てたビルヂングの「飲食専門の地下フロアの一区画を経営しませんか」と、500万円の権利で三井関係者に募集をかけた。

「三井中興の祖」と言われた中上川彦次郎の娘、藤原あきのところにも優先的にその案内が来た。

 商売など未経験のあきだったが、資生堂美容部長とテレビタレントとしてノリにのっているあきは、

フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
執筆者プロフィール
佐野美和(さのみわ) 政治キャスター。東京都八王子市出身。株式会社チェリーブロッサムインターナショナル代表取締役。大学在学中、フジテレビの深夜番組として知られる『オールナイトフジ』のレギュラーメンバー「オールナイターズ」の一員として活躍した。1992年度ミス日本に選ばれる。TBSラジオのパーソナリティ、TBSラジオショッピングの放送作家を経て、1995年から2001年まで八王子市議会議員として活動。以後はタレントとしてテレビ出演のほか、講演会も精力的に行う。政治キャスターとしてこれまで600人以上の国会議員にインタビューしている。主な書籍に『アタシ出るんです!』(KSS出版)、『あきれたふざけた地方議員にダマされない!』(牧野出版)などがある。
  • 24時間
  • 1週間
  • f
back to top