岩瀬昇のエネルギー通信 (233)

初決算「サウジアラムコ」の「設備投資削減」でも「生産能力増」は実現可能か

執筆者:岩瀬昇 2020年3月17日
エリア: アジア 中東 北米
すでに売出価格(32リヤル)を下回っている(単位:SAR=リヤル。「Google finance」より)
 

『フィナンシャル・タイムズ』(FT)のエネルギー担当シニア記者アンジリ・ラヴァルはだいぶ抑えて書いているな、というのが一読して得た感想だった。おそらく週末なので、意見や評価を聴取する第三者の人間にコンタクトすることが容易でなかったのだろう。

 筆者の独断偏見だが、『FT』のみならず多くの欧米系メデイアの記者たちは、起こっている事象を正確に伝える一方、第三者の評価・意見を取材し、結論的には自分の意見に近いものを採用しているように見える。

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執筆者プロフィール
岩瀬昇(いわせのぼる) 1948年、埼玉県生まれ。エネルギーアナリスト。浦和高校、東京大学法学部卒業。71年三井物産入社、2002年三井石油開発に出向、10年常務執行役員、12年顧問。三井物産入社以来、香港、台北、2度のロンドン、ニューヨーク、テヘラン、バンコクの延べ21年間にわたる海外勤務を含め、一貫してエネルギー関連業務に従事。14年6月に三井石油開発退職後は、新興国・エネルギー関連の勉強会「金曜懇話会」代表世話人として、後進の育成、講演・執筆活動を続けている。著書に『石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか?  エネルギー情報学入門』(文春新書) 、『日本軍はなぜ満洲大油田を発見できなかったのか』 (同)、『原油暴落の謎を解く』(同)、最新刊に『超エネルギー地政学 アメリカ・ロシア・中東編』(エネルギーフォーラム)がある。
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