灼熱――評伝「藤原あき」の生涯(95)

執筆者:佐野美和 2020年4月5日
カテゴリ: 政治 社会
エリア: アジア
撮影年不詳ながら、義江との離婚、独り立ちを決意した頃のあき(自伝『ひとり生きる』=ダヴィッド社、1956年=より)

 実業家時代はほとんどの問題が金で解決できてきた藤山愛一郎にとって、政治の世界というのは金で解決ができないどころか、金だけ取られて何も残らないという状況にあった。

「女房と別れて次の妻は君だから」といわんばかりの「次の総裁は君だから」という岸信介総理の話にまんまとのせられ、結果総裁選に敗れたことが、逆に藤山を「金で解決できないことがある」と熱くさせ、国を動かすという信念とともに政治にのめり込んでいった。

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執筆者プロフィール
佐野美和(さのみわ) 政治キャスター。東京都八王子市出身。株式会社チェリーブロッサムインターナショナル代表取締役。大学在学中、フジテレビの深夜番組として知られる『オールナイトフジ』のレギュラーメンバー「オールナイターズ」の一員として活躍した。1992年度ミス日本に選ばれる。TBSラジオのパーソナリティ、TBSラジオショッピングの放送作家を経て、1995年から2001年まで八王子市議会議員として活動。以後はタレントとしてテレビ出演のほか、講演会も精力的に行う。政治キャスターとしてこれまで600人以上の国会議員にインタビューしている。主な書籍に『アタシ出るんです!』(KSS出版)、『あきれたふざけた地方議員にダマされない!』(牧野出版)などがある。
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