北朝鮮の「新型コロナ」(中)金正恩「アバター」となった「金与正」

執筆者:平井久志 2020年4月17日
エリア: アジア
いまや事実上の、金正恩党委員長のナンバー2といえる金与正党第1副部長(前列右=昨年6月、板門店にて)[韓国統一省提供](C)時事

 

 4月11日開催の党政治局会議で決定された人事で最も注目されるのは、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の妹の金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長を、党政治局員候補に選出したことだ。

一度は党政治局員候補を「解任」

 金与正氏は、2017年10月の党中央委員会第7期第2回総会で党政治局員候補に選出されており、今回、再び党政治局委員候補に選出されたということは、その前に党政治局員候補を解任されていたことを意味する。

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執筆者プロフィール
平井久志(ひらいひさし) ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
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