北朝鮮の「新型コロナ」(下)発射訓練「頻発」と韓国総選挙

執筆者:平井久志 2020年4月17日
エリア: アジア
3月20日、砲撃対抗競技を視察する金正恩党委員長。周囲の軍人たちもマスクをしていない[KCNA VIA KNS](C)AFP=時事

 

 金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は昨年末の党中央委員会総会で、

「今日の正面突破戦での基本の戦線は経済部門だ」

 だと言い切った。しかし、今年に入っての金党委員長の活動は経済分野ではなく、軍事分野に集中している。

活動は軍に集中

 金党委員長の今年最初の現地指導は、1月7日報道の順川リン酸肥料工場で、これをスタートに経済分野での現地指導が続くのかとみられた。

フォーサイト最新記事のお知らせを受け取れます。
執筆者プロフィール
平井久志(ひらいひさし) ジャーナリスト。1952年香川県生れ。75年早稲田大学法学部卒業、共同通信社に入社。外信部、ソウル支局長、北京特派員、編集委員兼論説委員などを経て2012年3月に定年退社。現在、共同通信客員論説委員。2002年、瀋陽事件報道で新聞協会賞受賞。同年、瀋陽事件や北朝鮮経済改革などの朝鮮問題報道でボーン・上田賞受賞。 著書に『ソウル打令―反日と嫌韓の谷間で―』『日韓子育て戦争―「虹」と「星」が架ける橋―』(共に徳間書店)、『コリア打令―あまりにダイナミックな韓国人の現住所―』(ビジネス社)、『なぜ北朝鮮は孤立するのか 金正日 破局へ向かう「先軍体制」』(新潮選書)『北朝鮮の指導体制と後継 金正日から金正恩へ』(岩波現代文庫)など。
  • 24時間
  • 1週間
  • f
back to top