インテリジェンス・ナウ

コロナ危機で日本は「技術敗戦」の様相:安倍政権の「官邸主導」で露呈

執筆者:春名幹男 2020年5月29日
エリア: アジア
5月25日、安倍首相は緊急事態宣言を解除はしたが、科学技術面では「敗北」?(C)時事

 

 ドナルド・トランプ米大統領は、「新型コロナウイルス」に対して「疫学的対策より経済・PRを重視するアプローチ」で、安倍晋三首相がそれに追随している。『ワシントン・ポスト』オピニオン欄で知日派コラムニスト、ウィリアム・ペセク氏がそう指摘している。

 トランプ大統領は3月18日、

「私は戦時大統領だ」

 と記者会見で胸を張った。5月6日には、新型コロナの攻撃は、

「真珠湾や世界貿易センターへの攻撃よりひどい」

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執筆者プロフィール
春名幹男(はるなみきお) 1946年京都市生れ。国際アナリスト、NPO法人インテリジェンス研究所理事。大阪外国語大学(現大阪大学)ドイツ語学科卒。共同通信社に入社し、大阪社会部、本社外信部、ニューヨーク支局、ワシントン支局を経て93年ワシントン支局長。2004年特別編集委員。07年退社。名古屋大学大学院教授、早稲田大学客員教授を歴任。95年ボーン・上田記念国際記者賞、04年日本記者クラブ賞受賞。著書に『核地政学入門』(日刊工業新聞社)、『ヒバクシャ・イン・USA』(岩波新書)、『スクリュー音が消えた』(新潮社)、『秘密のファイル』(新潮文庫)、『米中冷戦と日本』(PHP)、『仮面の日米同盟』(文春新書)などがある。
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