「統治」という新たな課題に直面する「トランプ大統領」

執筆者:足立正彦 2020年6月9日
エリア: 北米
とりわけ批判を集めた教会前で聖書を掲げるパフォーマンスは、当の教会側も「聖書を政治利用してはならない」と反発した(C)AFP=時事
 

 米国では祝日であったメモリアルデー(戦没将兵追悼記念日)に発生したある1人の黒人男性殺人事件が、いまや全米各地を揺るがす抗議デモや略奪の発火点となった。

 5月25日、ミネソタ州ミネアポリスで白人警官が黒人男性ジョージ・フロイド氏を8分間以上膝で首を押さえつけた結果、死亡する事件が発生した。白人警官に首を押さえつけられる現場を撮影した映像はSNS上でまたたく間に拡散され、フロイド氏が白人警官に訴えていた「息ができない(I can’t breathe)」との叫びは、全米各地で展開されている人種差別に反対する抗議デモの参加者のスローガンの1つとなっている。

カテゴリ: 政治 社会
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執筆者プロフィール
足立正彦(あだちまさひこ) 住友商事グローバルリサーチ株式会社シニアアナリスト。1965年生まれ。90年、慶應義塾大学法学部卒業後、ハイテク・メーカーで日米経済摩擦案件にかかわる。2000年7月から4年間、米ワシントンDCで米国政治、日米通商問題、米議会動向、日米関係全般を調査・分析。06年4月より、住友商事グローバルリサーチにて、シニアアナリストとして米国大統領選挙、米国内政、日米通商関係、米国の対中東政策などを担当し、17年10月から米州住友商事ワシントン事務所に勤務、20年4月に帰国して現職。
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